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山形の工房を訪ねて②(白鷹お召特集)

今日は『山形の工房を訪ねて②』ということで、①では歴史的なことについて書きましたが、今回は白鷹お召の特徴について書きたいと思います。

現在この織物を織る工房は2軒ほどで、1か月に数反、下手したら1~2反ほどしかできないそうです。

その理由として、すべて手織りであるということ。

私が訪れた佐藤さんの工房では常時織り子さんが5~6人ほどいるのですが、帯やそのほかのものも織っているので、白鷹お召自体.は数反しかできないわけです。

白鷹お召

さて、白鷹お召の特徴はというと、

板締め絣といって糸に絣を付ける工程。

溝を掘った板に糸を巻きつけ何層にも重ね万力で締めます。上から染料をかけていきます。

溝の彫ってある所は染料が通るので染まり、板と板が重なっているところは染料が入らないので染まらない。

現在この板締めによる絣作りはほとんどなく、今後消耗品である板を作る職人さんもいないのが現状。

もう一つは少しコシのある鬼しぼが特徴の地風。

これは、小千谷縮などと同じように湯もみという工程を経て出来上がるこの織物独特の特徴です。

冒頭にも書きましたが、手織りであるためほとんど手に入れることが難しい織物の一つです。



 

私も単衣を1反仕立てて着ているのですが、軽くてさらりとしていて最高の着心地です。単衣にいい反物をお探しの方にはお勧めです。

森田空美さんの『きもの美巡礼』でも紹介されています。

 

今度は自分用に袷を作ろうと現在裏工作中(家族の説得)です。

たんぽぽ会で白鷹お召の展示をいたします。大変貴重なためどれだけ揃えれるかわかりませんが、できる限り集めて皆さんに見て頂こうと思います。

2015たんぽぽ会

  • 平成27年3月14日(土)~16日(月)  
  • かわちや店舗にて

出展品目:訪問着、色無地、紬、大島紬、小紋、袋帯、名古屋帯、印伝、他

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